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文頭 省エネ発音ミニ講座〜その5
     
 

<ミニ講座一覧>

はじめに

I. 省エネの起きやすい場所と単語 センテンスのリズムの谷間  語内のアクセントのない音節  機能語  文の出だし 頻出表現 

II. 頻出する省エネ発音14パターン: Water ウォーラー、little リルルのT   Center セナー のT  Under アンナーの D

破裂させずに鼻に息を抜くD  語頭の H  語頭のTH  リエゾン  同じ音同士でつながる  ドンチュ、ディッジュ、ミシュのパターン

リエゾン 連結


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I. 省エネ発音の全体像:起きやすい場所と単語

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[4] 文の出だし(文頭)

英語では文の出だし(文頭)に重要な情報が詰まっていることはご存知かと思います。

最初の4,5語くらいが、いわば、センテンスの背骨の部分です。
動詞まで、あるいはその動詞の行為の対象となる目的語のあたりまでです。  

文頭を聞き逃すと、いくら残りの部分がわかっても 全体としては当てずっぽうの理解になってしまいます。

それにもかかわらず文頭では省エネ発音が多用されがち。
日常頻繁に使われる文章の構造パターンというのは限られているので
そうとう曖昧な音であってもネイティブなら理解できるからです。

「読めばわかる簡単な文が聞き取れない」というのは、
文頭の聞き逃しや聞きちがいが、最大の原因といってもよいほどです。

では、例文を聴きとってみましょう。文頭の特に聞き取りにくい部分を(??? )に入れてあります。

 

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<解説>

1. (Why don't you) sit down?  座ったら?

Whyで始まる否定疑問を使って「〜しませんか?〜したらどうですか?」と提案するパターン。
学校でも習いますね。よく使うだけに全体にモゴモゴとあいまいな発音です。
(疑問詞は機能語でなく内容語ですがこのようにしばしば省エネ発音になります。)

2. (Did she really) say that?  彼女ホントにそんなこと言ったの?

did she は d'chee あるいは chee という音になりがち。

3. (It wasn't) your fault.  君のせいじゃないよ。

出だしの It では、i  の音は非常に弱いか消えるのが普通です。
そして t がかろうじて聞こえるか聞こえないか程度のことが多いです。
この例文の文頭で大切な情報は「(君のせいでは)なかった」という wasn't の部分。
ですから、wasn't に重心を置いた発音になっています。

4. (Is he always) like that? 彼っていつもあんなふうなの?

出だしの Is では、i  の音は非常に弱いか消えるのが普通。
この例ではほとんど消えて [z] のみが残っています。
いっぽう、he の h も消えてしまうので、Is he がつながって [zi:] という音になります。

5. (Did it all) work out? すべてうまくいったかい?

Did it all の3語がつながって、省エネ発音を起こしています。
Did の D はカタカナの「ディ」と「リ」の中間のような音、it の T は「ド」 と「ロ」 の中間のような音で弱く発音。

6. (What did you think of her) ?  彼女のことどう思った?

What の語尾の T は消えています。did you は圧縮して ju または ja という音です。
of her は her の H が弱くなってこの2語がつながり [əvər] という音です。

7. (I'm on) your side.  私はあなたの味方よ。

I は、省エネ発音だと二重母音が単母音に近くなり、さらに弱まると[ə]近くなります。
なので I'm は [əm] になってしまいます。
さらに  I'm の m と on がつながっているので、全体で「'ムォン」 といった感じの音です。

8. (Where can I) meet you tonight? 今晩、どこであなたの会えるの?

Where は軽く[weə] 、省エネが進むと [wər] に近い音になります。
can I は kナイ。  can は軽い省エネで[kən]、省エネが進むと[k'n]となります。

 

どの文頭もネイティブにとっては、リラックスしていくと自然にこうなる省エネ発音です。
話す速度も、まったく普通の日常会話のスピードです。

たとえば、What did you という文頭で、きちんとていねいに発音して、次にリラックスして
発音してもらうと、こんなふうに省エネに変わります。

   


さて、あなた自身は上の<解説>を読んでみて、どう感じましたか?
「なんかメンドウくさいな」という感想ですか?
それとも「単純なことの寄せ集めなんだな」と思いましたか?

大切なことは、先に省エネ発音の起きる仕組み(解説で取上げたようなポイント)があって、
それから音があるのではない。 ということです。

そうではなくて、先に現実の省エネ発音が存在する
そして、同じタイプの省エネ発音をまとめて聴けば、短期間で耳も慣れてくるし、
おのずとその背後にある省エネの起きる仕組みにも気づく、 ということです。


では、I. 省エネ発音全体像の最後のページに進みましょう。

   
 
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