II. 音声変化の14のパターン
このセクション II では、音声変化を14のパターンに分けました。もっとも頻繁に耳にするタイプの音声変化で、最低限知っておきたいものを取りあげています。
モゴモゴと聴きとりにくい部分の大半では、この14のパターンのどれか、あるいはいくつかが混ざって働いています。音声変化の度合いは人によってもっと強いこともありますが、まずはこのレベルの音をしっかりと把握することが基本です。それぞれのパターンの音を何度も聴き、出来る範囲で真似をしながら耳に焼きつけてください。
【パターン12】 前置詞、接続詞がきわめて曖昧になる
前置詞や接続詞はセンテンスの中で発音される場合、単独に発音するときよりも
ずっと曖昧(あいまい)で、はっきりしない音になります。
このあいまいさの度合いも、会話のカジュアル度が進むにつれて、高くなりがちです。
その前置詞や接続詞のあるモヤモヤした部分だけに、いくら耳をこらしても、
はっきりと聞こえるようになるものではありません。
センテンスをはじめから聞いていって、どのような言葉が来そうか前もって予測して待ち受けたり、
耳にしたあとは、その部分の前後の言葉やセンテンス全体に持つ意味などを参考にで推測⇒確認
したりする作業が必要です。
いくつか聞き取ってみましょう。
I’ll do anything for you, (but) not that.
(From) what I see, everything seems to be OK.
He’s got a bunch (of) great CDs.
I’m gonna(=going to) have to talk (to him about) this.
He was stopped (and) arrested.
<訳文>
1. 君のためならなんだってするけど、それだけはできない。
2. 僕の見る限りじゃ、すべてOKだ。
3. 彼はたくさんCDを持ってる。
4. この件で彼と話さなきゃならないな。
5. 彼はとめられて逮捕された。(車を警官に停められて、飲酒や薬物のために逮捕される状況を指す事が多いです。)
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