スピーキングは暗記と英借文で

英語を話すというのは、いわば瞬間的に連続して英作文をするようなものです。

といっても「和文英訳」をするわけではありません。

まず、言いたいことが頭の中にカタマリとして浮かびあがる。
このカタマリが口から言葉として出てくるときに英語になっています。
「英語で考える」ったってねえ。英語脳、英語の回路

そのプロセスで瞬間的に「英作文」をしているのですが、
そこで「和文英訳」のように、たとえうっすらにせよ日本語を利用していると、
あなたの英語は現実世界で通用するレベルになりません。

その理由はまず、英語と日本語では発想自体が違うので、
たとえ「和文英訳の答え」としては正解でも、
不自然で要領を得ない英文になってしまいがちだから。

単語を適当に並べて文法的に正しいと思える自分なりの文章を作ってるのではダメ、
ということです。

もうひとつの決定的な理由は、日本語を介して文を組み立てていると時間がかかりすぎる。
実世界の会話のペースにはとうていついていけません。

じゃ、どうやって「英作文」をするのか。

次の二つの方法でやります。

1.学校英語の基本構文(中学英語+アルファ程度)を自由自在に組合わせて文が作れる基礎をかためる。これを瞬間的にできるようにする。
(→「ペラペラ」への第一歩、英文瞬間作成力

2.すでに存在する英文や英文のパーツを借りてきて、これを組合わせて自分の言いたいことを言えるようにする。つまり「英借文」をする。「英文のパーツ」とは
イディオムや定型表現、そしてチャンク(4,5語から8語くらいまでのカタマリとして意味を持つ語群)など。

つまり 1.で、瞬間的な作文能力をつけ、
     2.で、あなたの個性を出す世界を作る、ということです。

 1.のポイントについては、「ペラペラ」への第一歩、英文瞬間作成力でとりあげます。
ここでは 2.の英借文について述べます。

さて、英借文ができるようになるためには、多量の英文や英文のパーツをインプットする、
つまり暗記するしかありません。

暗記」というと、どうしてもネガティブなイメージがつきまといます。
だいたい「暗」い、なんて漢字が使われてるし^^

無理に覚えこもうとフラストレーションを感じながらやるのはよくありません。

長続きもしない。

何度も繰り返す、それも楽しく繰り返しているうちに、
自然に覚えてしまうようにもっていきたいです。

これは選ぶ素材(あなただけの表現集)と、学習の習慣化でそうできます。

あなたの好きなトピックの記事、好きな映画や海外ドラマのセリフ、
お気に入りの俳優のンタビュー記事、あなたにもグッとくる内容の読者投稿、とか
いろいろ考えられますよね。

市販の語彙・表現集もいいですが、
本当にあなたの表現として落とし込むのは意外と難しいもの。
自分だけの表現集は宝物だ!を参照)

なかでも「TOEIC○○○点攻略イディオム集」みたいなのは
やめたほうがいいです。あなたの気に入るものがどっさり含まれている可能性はめちゃ低い。
そしてなにより、あなたの感情にアピールしにくいから。

暗記するには、その表現や文への思い入れが大切です。
思い入れがなくても暗記はできるけど、「楽しく」はできない。
だから 続きにくい。

あと、最初のうちは覚えこむまでに誰でもかなりの時間が必要ですが、続けていくと、
どんどん加速的に覚えるのが早くなっていきます。すると楽しさが増します。

「ほんとなかなあ?」と疑っているヒマがあったら、3週間、毎日まとまった英文を覚えてみてください。

3週間、つまり21日続けると習慣化できます。「3週間」が重く感じられるのなら、
まずは1週間からスタートしてみましょう。必ず毎日やってください。やらないと一日が終わらない、気分が悪い、という状態に自分を持っていくためにはとにかく最初はずーっと毎日やることです。

最初は一日10分でもいいです。長くても集中できるのは復習の時間も含めて30分~40分くらいではないでしょうか?(私はその程度です。)忘れると元も子もないので復習も大切です。以下のタイミングで4回復習すると、定着する、と言われています。
私も最近試してみましたが、なるほどその通り、と実感しました。

復習のタイミング:覚えた翌日、(その翌日からの)1週間後、
その2週間後、その4週間後

ひとつひとつばらばらの文を覚えてもいいんですが、あなたが好きになれる短めのまとまった文章を、最初は文節を一つとかふたつとかから覚えたほうが、話しの流れにそっていくつもの文を一挙に覚えられるのでおススメです。日中のスキマ時間に思い出したりするときも、糸がほぐれるように思い出しやすいです。

文章の内容を具体的なイメージや情景を思い描きながら覚えていくと、定着が早いです。
たいていの文章はなにかのイメージに結び付けられるはずです。

(手前味噌になりますが、私が開発したイディオム教材「Let’s Speak American」は
インパクトのある楽しい例文が多いので記憶に残りやすいと評判です。
ひとつのイディオムに3つのセリフがあり(会話形式ではありません)
口語英語で多様される使いまわしの効く文型パターンが満載なので
イディオム学習と一石二鳥です。興味がある方はこちらをクリックしてください。

「好きなもの」であるのに加え
どのような素材を使うか、以下を参考にしてください。

1.構文的に100%理解できる英文であること。細かな文法的部分では「なぜ」そうなのか
理屈ではわからない点が多少はあっても構わない。とりあえず丸覚えする。量をこなして同様のパターンに何度も出会っていくうちに感覚的にわかってくる

2.音声つきの素材を必ず取り入れる。できれば全ての素材で。それが無理なら一部でもよい。耳と目の両方を使ってインプットする。通勤・通学のスキマ時間に先に音声で何度も聞いて、(聞き取れないところがありつつも)概要が頭にすでに入ったものを今度は文字を見ながら暗記すると効率が良い。音を覚えこんでリピーティングや音読、シャドーイングなどをすれば理想的。暗記したあとも音声は何度も聞き返して記憶の補強に使える。

3.できるなら筆写もする。五感で使えるものは一つでも多く使ったほうが覚えやすい。
加えて、そのほうが細かい部分に気づくし記憶に残りやすい。
(単数/複数や冠詞/定冠詞の使い分け、複文や重文の時制の使い方など)

4. なるべくさまざまなタイプの文章を覚える。会話、雑誌の読者投稿、ブログ、コメンタリー的なもの等々。そこから「自分ネタ」を作ることもぜひどこかでやっていきたいです。

使える素材の一例

内容に興味が持てて自分のレベルにあったものを使うのがベストです。以下は参考までに

●NHKラジオ英語講座。会話のスキットを丸覚え。

●YouTubeで映画の予告編を片端から口真似して覚える。(このサイトにも動画があります。
あとは無料スクリプトサイトを活用)

●自分の好きなトピックのブログをウェブで見つけて好きな箇所を覚える。

●映画や海外ドラマ(ベストアプローチは、まず聞くことから始めて文字で確認。気に入ったシーン等を覚える。

●どうしても「お勉強」的アプローチが好きなら、『速読速聴・英単語 Basic 2400』とか
『Daily1500』といった単語集の例文を覚える。話すための構文レベルは、この程度で充分。

しばらく暗記を続けて英文や英文のパーツがあなたの頭の中に蓄積されてくると表現力がメキメキとついてくるのが実感できます。

あなたが英語を話すときは、手持ちの材料を手際よく組み合わせたり入れ替えたりして、構文的におかしくないかそれとなく意識を配っているだけでいいので、(英文瞬間作成力能力がその土台となります)使うエネルギーも少なくてすみます。

話す相手がいなければ、ひとりごとで構いません。

そして、ぜひ「自分ネタ」を作るようにしてください。

ほんとに「やるか、やらないか」だけの違いですから、やってくださいね!!

こういうアドバイスって読むだけで終わる人、友人にもっともらしく教えてあげるけど自分じゃやらない人があまりに多すぎです。いくら地図の上でルートの研究ばかりしていても山の頂上にたどり着きませんよね。

英語を身につけるには賢く立ち回るのでなく、ちょっとおバカみたいでも地道なことを続けていくこと。それが確実に目標に達する道です。

コメント

  1. […] スピーキングに関しては、中学英語にちょっぴりプラスアルファの構文(仮定法過去完了等)を使えれば必要充分です。文法ルールの細かい例外だのに気をとられていては話せません。基本構文を自由自在に組合わせて文章が作れるようになったら、あとは好きな文章をどんどん丸覚えして応用するスキルを身につけるのが一番です。 […]

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