私はある英会話スクールの講師、また後には教務担当として東京とニューヨークで
7年間教える現場にいました。なので英会話スクールの内部事情もよく知っています。
英会話スクールというのは当然商売なので、生徒さんが長く在籍するようにもっていこうと
します。一方、上達を実感してもらえなくては困るので、学習効果のあがる教材、
教務プラン、熱意と教えるスキルのあるネイティブ講師を 用意しています。
( この最低線さえできていないスクールも結構あるようですが・・・。)
あなたが最低限の投資で最大限のメリットを英会話スクールから引き出すには
オンライン英会話も含め、英会話スクールでなければできないことと、
あなたが自分だけでできることをしっかり区別することが大切です。
で、ここで私自身の経験と観察からぶっちゃけお伝えすると、英会話スクールで
なければできないのは次の二つです。
1.「自分ネタ」、つまりあなたが普段、日本語で話しているいろいろなネタを
書きだしたもの(ライ ティングの アウトプット)を講師に添削してもらい、
スピーキングのアウトプット訓練に使う。
(英会話スクールで、よく「フリーカンバセーション」と呼ばれる、ポイントの
はっきりしない「ふにゃふにゃ」した会話も スピーキングのアウトプットですが、
これはほとんど無意味。理由はあとで述べます。)
ひとつの「自分ネタ」の長さは10秒程度で話し終えられる断片的なものから、
1~2分話し続けられる経験談のようなものまで。
「断片的なもの」というのはたとえばあなたがアメリカのテレビドラマが好きだとしたら…
「◆◆の舞台になってる●●の町って、本当にあんな感じなのかな。
ずいぶん■■みたいなところだけど、実際に行ったらどうなんだろ。▲▲だったりして」
などと作ってみます。
できるだけ日本語を介さずに既存の自然な英文を借りてきて作れればベスト。
(「スピーキングは暗記と英借文で」)。
その余裕がなければ、日本語で一気に書き出して和文英訳をするのでも構いません。
とにかく書きあげてしまう。そして英会話スクールで講師に添削してもらいます。
もっと適切な表現があればどんどん教えてもらって文を直していく。
直してもらったものを家に持って帰って自然に覚え込むまで音読。
欲を言えば、これをナチュラルスピードで読んでもらって録音し、リピーティングや
シャドーイングに使いたいです。
英語が話せるようになるには、多量のアウトプットが必要ですから、相手がいなくても、
この 「自分ネタ」をぶつぶつ口にしてみる。いろいろと展開してバリエーションを作って
遊ぶ、などするのがとても効果的です。
こういうネタをたくさん英語で仕込んでおけば、英語で外国人相手に話すネタにも事欠かなくなります。
さらなる利点は、頭の中が使える英語であふれてくること。
蓄積されてくるセンテンスや構文、表現、 語句などを組み合わせて、
さまざまなことが言えるようになってくる。
そうやって覚えこんだ「自分ネタ」をもとに、レッスンでフリーカンバセーション
をするのもいいです。
ここでもまた、あなたの発言で改善できる点を講師にメモしておいてもらって、
あとからまとめて直してもらい、これを覚えこみます。
これを続けていくと、アウトプット能力が飛躍的に伸びます。
今は格安で SkypeやZOOMを使ったオンライン英会話スクールもあるし、
うまく活用したいものですね。
オンライン英会話スクールは山ほどありますが
今のところ、私としては特にお勧めはありません。
結局のところ 「講師の質」そして「講師とあなたの相性」に尽きますから。