■本日の動画■
イギリスの人気トークショー、グレアム・ノートン・ショー
(The Graham Norton Show)でのジョニーデップ。
セレブがチャリティの一環として
子供たちの入院している病院を訪問するのはよくあることですが、
彼の場合は特別な意味があるようです…
■課題文■
できれば、まず全体を何度か通してみましょう。
大意を把握するように努め、
それから詳細にも注意を払ってください。
<<語句と表現>>も参照して、
「これ以上聞いても分かるところは増えない」と感じるまで聞いたら
今度は、文字をみて聞いてみます。
そしてカッコ内の部分を書き出してみましょう。
特にジョニー・デップは言い淀みや言い直しが多く
まさに「ナマの英語」です。
私達は普段、英語教材や作られたエンターテイメントに出てくる
カンペキなセンテンスに慣れていますが、現実の会話では
突っ込んだ話題に関して考えながら話す時には、
このくらいに不完全になってしまうのは別に珍しくはありません。
【背景知識】
ジョニー・デップは、
主演した超ヒット作『パイレーツ・オブ・カリビアン』の
キャプテン・ジャック・スパロウの姿になって、
病院訪問を行なっては、
患者の子どもたちに本の読みきかせ等をしています。
(02″~)
Graham Norton: You know, obviously you… you
go through a career creating characters,
but to… to come up with something as, uh, quirky
as Captain Jack and work…
… Yes! Yeah…
… and then to have him be so loved,
and you know, we’ve seen those pictures of you, you know,
when you go visit hospitals, you visit schools…
Johnny: Yeah.
G.N.: …and that must be just an amazing
gift to be able to… to give those people.
Johnny: I mean, for me it’s the gift, you know the g…
They’re giving me the gift because to, to,
to go into a place… where, you know, I mean
I’ve, I’ve, I’ve, I’ve spent time in, in a…
uh… Great Ormond Street where, where it was I would…
I was the parent, uh… when my daughter was ill, and
it was uh…. (Q1I mean it was, uh)… I’ve known darkness
in my life but uh… that was the darkest period ever,
you know. (Q2It was when) I was doing Sweeney.
And… I’d always (Q3 kind of) done these visits but
after that the visits became more and more important.
Uh… because the kids, bless them, you know,
they’re so strong, they’re so courageous.
But the… parents are the ones who are… slowly dying.
And to be able to bring a smile or a giggle… umm… to
these people is uh… it means everything in the world to me,
you know, it’s far more than making [unintelligible]…
<<語句と表現>>
●語句の意味が複数ある場合は主にこのCMで該当する意味を
記します。
●リスニング課題の部分に含まれる語句は省いています。
☆ come up with 思いつく、考えつく
☆ quirky 奇抜な、とっぴな
☆ Captain Jack 『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウ
☆ Great Ormond Street
Great Ormond Street Hospitalのこと。
ロンドンにあるグレート・オーモンド・ストリート小児病院。
ジョニー・デップが「スウィーニー・トッド」の撮影のため
ロンドンに家族で滞在中、娘のリリー・ローズが
病原性大腸菌よる急性腎不全になり入院していた。
一時は生命をあやぶまれた。
☆ Sweeney 彼の主演作品Sweeney Toddのこと。
邦題『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
☆ the kids, bless them
「子供たち、彼らに感謝を/彼らに祝福を」
日本語にし難いが、子供たちに対する
感謝やいとおしさ、同情感などを表す言いかた。
☆ courageous 勇気がある、勇敢な
☆ giggle くすくす笑い
☆ means everything in the world to me
僕にとって最高に大切なこと
<<答え早見一覧>>
Q1 I mean it was, uh ⇒ @mean (@)twaz…[email protected]
Q2 It was when ⇒ waz’[email protected]
Q3 kind of ⇒ [email protected]
—————————-
◆解答と省エネ発音のポイント
—————————-
●省エネ度(カジュアル度)の高さは♪から♪♪♪で表わします。
普通は省エネ度が高いほど、カジュアル度も高くなりますが
例外もいろいろとあります。
♪:軽い省エネ。フォーマルな会話で使っても問題ない。
♪♪:中程度の省エネ。
♪♪♪:強めの省エネ。
●できるだけ実際の音に近い音をアルファベットとカタカナで
記しますが、これはあくまで参考です。
●曖昧母音(発音記号 が e の上下逆さまになったやつ)、
を @ で表記します。
Q1♪♪♪ I mean it was, uh ⇒ @mean (@)twaz…[email protected]
I の母音は軽め。
it の母音はほぼ消えています。
it was の語尾の[z]を発音したまま
口の形が残っていて、そのまま
そのあとの言い淀みの uh の音とリエゾンしています。
彼の話し方には、
I mean… という時間稼ぎや
言い直しの言葉が何度も使われています。
発言の出だしから
I mean, for me it’s the gift とやったり(笑)、
I mean I’ve, I’ve, I’ve, I’ve spent time in と
時間を稼いだり言い直そうとしたつもりでも、その先がなかなか
続かなかったりしています。
ここでは
I mean it was とまで言ってから
先が続かなくなり uh… で時間を稼いでから
I’ve known darkness in my life と
まったく新しい文を始めています。
Q2♪♪♪ It was when ⇒ waz’[email protected]
It の母音は完全に消えています。
when の母音が曖昧。
Q3♪ kind of ⇒ [email protected]
2語がリエゾン。
of は母音が曖昧になり
語尾の[v]は消えています。
<全文>
(02″~)
Graham Norton: You know, obviously you… you
go through a career creating characters,
but to… to come up with something as, uh, quirky
as Captain Jack and work…
… Yes! Yeah…
… and then to have him be so loved,
and you know, we’ve seen those pictures of you, you know,
when you go visit hospitals, you visit schools…
Johnny: Yeah.
G.N.: …and that must be just an amazing
gift to be able to… to give those people.
Johnny: I mean, for me it’s the gift, you know the g…
They’re giving me the gift because to, to,
to go into a place… where, you know, I mean
I’ve, I’ve, I’ve, I’ve spent time in, in a…
uh… Great Ormond Street where, where it was I would…
I was the parent, uh… when my daughter was ill, and
it was uh…. (Q1I mean it was, uh)… I’ve known darkness
in my life but uh… that was the darkest period ever,
you know. (Q2It was when) I was doing Sweeney.
And… I’d always (Q3 kind of) done these visits but
after that the visits became more and more important.
Uh… because the kids, bless them, you know,
they’re so strong, they’re so courageous.
But the… parents are the ones who are… slowly dying.
And to be able to bring a smile or a giggle… umm… to
these people is uh… it means everything in the world to me, you know,
it’s far more than making [unintelligible]…
<訳文(意訳)>
(02″~)
Graham Norton: ほら、当然ながら、君はキャラを創造する
仕事をしていってるわけだけどさ、でも、
キャプテン・ジャックみたいな奇抜なのを思いついて…
… そう!そうね…
… そして、彼をあれほど愛されるようにした。
で、ほら、君の写真を僕らは見てるわけだよ。
君があちこちの病院を訪れたり学校を訪れたりしてる時のさ…
Johnny: うん、
G.N.: … あんな贈り物を彼らにあげられるってのは
素晴らしいことに違いないだろうね。
Johnny: 僕の場合はさ、ほら…
彼らのほうが僕に贈り物をくれてるわけなんだな。
だって、ああいう場所に行って…
うん、つまりね、僕はグレート・オーモンド・ストリート小児病院で
時間を過ごしただろ。あそこじゃ僕は… 僕は親だったわけよ。
娘が病気だった時ね。あれってのは… つまりさ…人生の暗闇ってのは
知ってたけど… あん時は一番真っ暗な時期だったわけね。
「スウィーニー・トッド」を撮影してた時の話ね。
それまでも病院訪問ってのは、まあいつだってやってたわけだけど、
あの時以来、病院訪問はどんどん大切になっていったんだな。
… だって、子供たちってのは – 彼らに感謝を —
ほら、彼らはとても強いんだ、勇敢なんだ。
で… ゆっくりと死につつあるのは両親のほうなんだね。
で、微笑みやくすくす笑いを彼らにもたらしてあげるってのは…
うん、僕にとっては最高に大切なことなんだ。
●●よりずっと….
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◆編集後記
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ジョニー・デップは、コロナ禍の中でも
オンラインでバーチャルに病院訪問を行なっているようです。
彼の本気度がうかがえますね。
ちなみに彼の隣に座っているもう1人のゲストは
『SHERLOCK(シャーロック)』のベネディクト・カンバーバッチです。
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それでは、また次号で!
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